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ガンディーの名言集 強く生きる言葉
佐藤けんいち

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『ガンディー 強く生きる言葉』著者・佐藤けんいちの発売を記念して、本著の中身から一部を抜粋します。
本書は、スティーブ・ジョブズにも影響を与え「世界を変えた」偉大なリーダーの魂を揺さぶる名言を解説つきで紹介しています。

ガンディーとは

ガンディーの名前を聞いたことがない人は、まずいないだろう。

かつて日本ではガンジーと呼ばれていたガンディーは、子ども向けの「偉人伝」の人であり、「インド独立の父」であり、「非暴力」にもとづく政治運動を指導したが、インド独立の実現後に暗殺され、非業の死を遂げた人であった。そういった教科書的な理解が一般的なものであろう。

ビジュアル的には、シンプルで質素な白衣に身を包んだ半裸で色黒、やや猫背気味のやせて小柄な老人。口ひげをはやし、メタルフレームの丸メガネに、短く刈り込まれた坊主頭。はだしにサンダル、長い杖を手にとぼとぼ歩く姿、床に座って糸車を回している姿。モノクロ写真に残された、そんなイメージが定着している。写真を見たら、その人がまず間違いなくガンディーだとわかるはずだ。

だが、いったいどれだけの人が、ガンディーについて知っているといえるのだろうか?
「インド独立の父」ガンディーが書き残した文章は、インド政府の情報通信省によって編纂され、1960年から34年間かけて、なんと全100巻(うち3巻は索引)の英文全集(Collected Works of Mahatma Gandhi)として出版されている。現在ではネット上に公開されており、閲覧もダウンロードも可能だ。
ただし、 英語圏を中心に世界中の多くの人びとが引用する名文句には、 ガンディーのものとされているが、実際はそうでないものがある。たとえば、ジョブズも好んで引用していた、「君が世界で見たいと思う変化になれ」など、その最たるものだろう。

偉人だが、けっして聖人ではなかった人間ガンディー。
想像していたものとは違うガンディー像を知ることで、みなさんがもっているイメージの一部でも崩すことができれば編著者として幸いだ。ぜひこの文庫本をポケットやバッグのなかに入れて、折に触れてガンディーとの対話を続けてほしいと思う。

本著一部抜粋

本著で紹介されている言葉のなかから、いくつかを抜粋してご紹介します。

間違いから学べ

私には、世界に教えるような、なにか新しいことなどなにもない。
真理と非暴力は、どこにでもある丘のように、昔からそこにあるものだ。
私がやってきたことはすべて、自分に可能な限りのスケールで実験を試みてきたことに過ぎない。
実験をつうじて、しばしば間違いを犯してきたが、私は自分の間違いから学んできたのである。

私は首尾一貫している

私はものを書いているときに、以前に発言したことを考えることはない。質問された内容と、以前の発言との整合性をとるのが目的ではないからだ。私の前にあらわれてくる真理と、どんなときでも一致させることが書く目的なのだ。

その結果は、真理から真理へと自分が成長していったことを示している。50年前に書いたものと最新の書き物と比較してみても、矛盾がまったくないことを発見している。

だが、私の書き物に矛盾を見いだす友人たちは、最新の書き物に意義を認めながらも、昔のもののほうがいいと思っているようだ。だが、どちらがいいか選ぶ前に、一見すると矛盾しているかに見える2つの書き物のあいだに一貫性がないかどうか、チェックしてみるべきであろう。

引っ込み思案な性格にもメリットがある

言葉数の少ない人は、話しているときに考えていないわけではない。ひとつひとつの言葉を吟味しながらしゃべっているのである。

世の中には我慢できずにしゃべりだす人が多い。どんな会議でも、「発言させろ」と迫られない議長などいない。発言する許可を得たとたん、もっと時間をくれといって、時間制限をこえてしゃべり続けるものだ。こんな話し方では、まったくもって世の中のためにならない。時間のムダである。

引っ込み思案な性格は、盾となって私を守ってきてくれた。引っ込み思案なおかげで私は成長することができ、洞察力を身につけることができたのだ。

怒るな

自分が正しいときには、怒る必要はまったくない。
自分が間違っているときには、怒る権利はまったくない。

誤りを告白すれば、強くなれる

自分の誤りを告白することは、塵や埃を払って床を輝かせるホウキのようなものだ。
誤っていたと告白することで、自分がより強くなったと感じるはずだ。
大義というものは、いったん引っこめることで成功するに違いない。道をそれながらも前進しつづけようと執着していては、誰も目的地に到達することはないのだ。

たとえ一人でも全世界に立ち向かえ

世界に向けて宣言したいことがある。自分の内面のなにかが、苦悩を叫ばせるのだ。
「たとえ一人となろうと、全世界に立ち向かえ。血走ったまなざしでお前を見つめようと、目をそらすな。恐れるな。お前のハートにある小さなものを信頼してこう言うのだ。
友も妻も、みな捨ててししまえ。自分がそのために生きてきたもの、自分がそのために死ななくてはならないものに向けて声を上げるのだ」

考えと言動を一致させよ

なにかを信じていても、それに従って生きていないのは不正直だ。
つねに考えることと言動が完全に調和するように努力すること。つねに思想を純化し、すべてがうまくいくように努力すること。幸せとは、考えていることと言動が調和している状態のことをいう。

人生に使命をもて

たとえ小さな肉体であっても、抑えることのできない信念を使命に込め、覚悟を決めた精神に火がつけられたとき、歴史の流れを変えることができる。

073リーダーが意識すべき「7つの大罪」

暴力の根源には、「7つの大罪」がある。
1労働なき富、2良心なき快楽、3人格なき知識、4道徳なきビジネス、5人間性なき科学、6自己犠牲なき信仰、7原則なき政治。
人格なき知識は、悪しき力そのものであり、それ以外の何物でもない。才能ある泥棒たちが、紳士のふりをした悪党どもが、いかに世の中にあふれていることか。

必要でないものは持つな

ほんとうに必要ではないものは、受け取ってはならないし、所有してもいけない。必要のない食べ物や衣服、家具を所有することは、この原則に対する違反となる。
たとえば、なくても困らないなら椅子も必要ない。この原則を守っていけば、シンプルライフが可能となっていくだろう。

まとめ

以上、本著の一部を抜粋しお届けしました。本書はガンディーの残した名言から、あるときは厳しく、あるときは優しく、私たちの背中を押してくれる言葉を精選しました。
「君よ、君自身であれ!」スティーブ・ジョブズにも影響を与え「世界を変えた」偉大なリーダーの魂を揺さぶる名言。今まで知らなかったガンディー181の言葉。
ぜひ本著を手に取っていただき、ガンディーの真髄に触れていただければと思います。

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今まで知らなかったガンディー181の言葉

ガンディー 強く生きる言葉

ガンディー 強く生きる言葉

著 |佐藤 けんいち 1100円(税込)

ページ数:232ページ
発売日:2020/5/28
ISBN:978-4799326077

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「君よ、君自身であれ!」
スティーブ・ジョブズにも影響を与え「世界を変えた」偉大なリーダーの魂を揺さぶる名言集。
一人ひとりがリーダーになるべき時代だからこそ、非暴力でインドを独立に導いた偉人の言葉が勇気を与えてくれる。
「清貧の聖者」「非暴力の提唱者」といったイメージが大きいガンディーだが、数億人のインド人の先頭に立ち、インドを独立させた強力なリーダーシップの持ち主であり、その生き方で世界に影響を与える人でもあった。

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本書はガンディーの残した名言から、あるときは厳しく、あるときは優しく、私たちの背中を押してくれる言葉を精選した。
マイ・ライフ・イズ・マイ・メッセージ(My life is my message)。
わが人生そのものがメッセージだ。
穏やかなやり方でも、君は世界を揺るがすことができる。
やることなすこと、すべてうまくいかないことがある。
それでも大丈夫! 君が君自身であるのなら。
反対に、たとえ外面的にすべてがうまくいっているように見えても、すべてよしというわけにはいかないのだ。君が君自身でなくなっているのなら。

行動だ。行動の成果ではない。それが重要だ。
正しいことをすることだ。それは自分の力にはないかもしれない。
自分の持ち時間にはないかもしれない。いかなる結果も生まないかもしれない。
だがそれは、正しいことを止めていいとは意味しない。
自分の行動からいかなる結果が生まれるか知ることも絶対にないだろう。
だが、なにもしなければ、結果も生まれないのだ。

目次とキーワード
第1章
─ 人生は実験の連続だ
第2章
─ 結果にとらわれずに行動せよ
第3章
─ 奉仕は喜びだ
第4章
─ リーダーは一人でも突き進め
第5章
─ 経済と社会には倫理が必要だ
第6章
─ 一人ひとりが政治をつくる
第7章
─ 教育の目的は人格形成だ
第8章
─ 欲望をコントロールせよ
第9章
─ 内なる真理に従え
第10章
─ 愛は勝つ