19歳のキミへ

19歳のキミは今、どこにいて何を目指しているだろうか。
悩み楽しみながら、自らの目指すもの(夢)を求める旅もよい。それをモラトリアム251という。若者の特権だ。

目指すものが明らかなら、それを最短でつかむために頑張るもよし。さらには世にない何かを創り出そうとする者もいるだろう。それをビジョナリーと呼ぶ。

モラトリアムであろうがビジョナリーであろうが、それらのためにキミは今、何をして何を考えているだろうか。

社会に出ることを急ぐことはないし、同時に躊躇うこともない。じっくりウロウロすればいいし、思いきりぶつかって行って試行錯誤すればいい。自ら調べ考え決めたことであれば、道はなんでもいいのだ。


でもひとつ、社会に出るために役立つことがあるとすれば、それはアルバイトやボランティア活動だ。社会的な組織による活動にその身を投じてぜひ実感して欲しい。その価値や責任を。顧客や相手に感謝される喜び、同僚たちとのコミュニケーションの大切さ、店長やリーダーの本当の役割、研修やマニュアルの出来不出来、いざというときの組織の力、を。キミがそこでどんな立場であろうが、きっと思うだろう。「これはうまい仕組みだなぁ」「でもここはなんでこんな変なことになっちゃってるんだろう」「もっとよくできるのに」

それらビジネスの仕組みや問題、解決策を体系的に理解するための知識や枠組みを私たちは「経営学」と呼ぶ。


もしキミが、キミ自身が住むこの社会に興味があり、その最大要素であるビジネスや組織(行政や非営利団体も含む)に関心があるなら、ぜひこの本を読んでみてほしい。

きっとキミの曖昧だった理解が、ハッキリとした言葉になるだろう。キミの感じた疑問にキミ自身が答えを見つけるための、手がかりが見つかるだろう。キミたちが触れる多くの商品・サービスが、いろんな人たちの意思やガンバリでつくり上げられてきたことを知るだろう。


そんな「経営学」の視点で、ちょっと周りを見渡せば、この世が存外広くて深くて面白いものとわかる。

19歳のキミよ、自ら進め、次の一歩を。

三谷宏治

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