干場 弓子
株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン 取締役社長
ディスカヴァー編集教室へようこそ。
この教室は、35年の歴史と数多くのベストセラーの実績を持つ本格的な出版社が提供する唯一の編集力養成講座です。
かつて出版社が担っていた機能、役割(智慧や情報の共有、エンターテイメントや芸術の提供)の多くがインターネットによって置き換わりつつあります。出版社を、英語でPUBLISHER、すなわち、誰かの中にある智慧を才能を、あるいは情報を、公(PUBLIC)にし、共有する者ととらえれば、その手段は、書籍や雑誌という形にとどまる必要はありませんし、その担い手が既存の出版社や新聞社である必要もありません。ネットの運営者が、企業が、個人が、自らPUBLISHできる、素晴らしい時代です。
けれども、かつては有償、紙という物理的制限のなかで必然的に出版社や新聞社が担ってきたキュレーション機能のないなか、玉石混淆の情報、稚拙な表現形態が氾濫しているのも事実でしょう。
しかるに、人が、文章を読みながら、思考を深め、さらには自分の思考を文章によって伝えていく方法を学んでいくことを考えると、わたしたちが目にする文章はできる限り質の高いものであることが望まれます。伝えたいことが伝えたい人に確実に的確に伝わることが望まれます。
すなわち、誰もが広い意味でのPUBLISHERになれる今だからこそ、すべての人に、プロフェッショナルなPUBLISHINGの智慧と技術が求められているのです。
そして、それを伝え、共有していくのは、出版の全盛期とも言える二〇世紀後半に、旧来型の組織で徹底的に鍛えられた最後の世代であるかもしれない私たち編集者の使命ではないだろうか──そう考えて、この教室を始めました。危機感と使命感を同じくする関係各界のプロフェッショナルたちにもご賛同・ご協力を得ました。
あらゆる学習がそうであるように、本質を知ることです。そこへの洞察を深めることです。と同時に、形を、技術を、まずは真似ることです。本質への理解、理論と技術、それらが一体化したとき、想いを形にし、伝えていくことが可能になります。
その神髄をお伝えしていきます。わたくしが、ディスカヴァーを創り、育ててきた過程で、体得し、見出してきたことのすべてをお伝えしたいと望んでいます。他にはないカリキュラムだと自負しております。
さあ、ごいっしょに、編集の力で、世界を創り、変えていきましょう。
<プロフィール>
株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワンCo-founder ・ 取締役社長。
日本書籍出版協会理事。International Publishers Association(IPA)理事。日本オーディオブック協議会理事。ビジネス書大賞主宰。名古屋商科大学大学院「女性リーダー育成」プログラム企画評価委員会委員。愛知県立旭丘高校、お茶の水女子大学文教育学部卒。世界文化社「家庭画報」編集部等を経て1985年、株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン設立に参画。以来、取締役社長として、経営全般に携わり、書店との直取引で業界随一の出版社に育て上げた。2011年には『超訳ニーチェの言葉』が初の100万部を突破。自ら編集者としても、勝間和代氏他多くのビジネス系著者を発掘、さまざまなシリーズを立ち上げてきたほか、グローバル展開にも積極的に取り組み、書協国際委員会副委員長として、フランクフルト、ロンドンなどの国際ブックフェアへの出展を他出版社にも働きかけ、世界の出版界における日本コンテンツのプレゼンスの向上に努めている。直近では、中国映画化をにらんだ日中共同エンターテイメント小説の創作プロジェクト、動画コンテンツ・e-learning等、デジタルコンテンツによる学習プラットフォームの開発等、出版社の新しい形に挑む一方で、ディスカヴァー編集教室を開校、広く社内外の後進の育成にも力を注いでいる。TV・雑誌・新聞・ネットメディアに多数登場、大学での単発講義のほか、社会人向け・出版人向けの講演多数。
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