親ともめずにできるこれがリアルな実家の片づけです。

親ともめずにできるこれがリアルな実家の片づけです。

著 | 内藤久
1540円 (税込) ※1

ページ数:224ページ
発売日:2015/10/22
ISBN:978-4-7993-1781-5

Product description 商品説明

 実家の片づけをしようとしたとき、一番多く起こる問題は、親と衝突することです。それは、子が親のモノを捨てようとするからです。
 その結果、コミュニケーションが断ち切られ、親の死後にとっておくべき大切なモノがわからず、片づけることができずにそのまま「空き家」化するというケースがよくあります。
 リアルな実家の片づけで最も大事なのは、親が大切にしているモノが何なのかを聞いておくことなのです。

 1650件の遺品整理をおこなった専門家が、豊富な体験をもとに、これまで誰も書かなかった「リアルな実家の片づけ」の秘訣を惜しみなく公開します。

Index 目次

はじめに 

1章 実家を片づけられる人、片づけられない人
1 自分の家の片づけと、実家の片づけの違い 
 自分のモノなら片づけられる
 他者のモノは、何を基準に片づければいいのかわからない
 遺品になったとたんに、親のモノは片づけられなくなる

2 残しておく1パーセントを見極める 
 残すモノは1パーセント。99パーセントは捨てるモノ
 100冊のアルバムから1冊を選ぶように
 モノの量にフォーカスすると捨てられない

3 まずどこから手をつければよいのか 
 実家を放置したくなる、子どもの心理とは
 まず自分の部屋から片づける
 安全面から、床の上にモノは置かない

4 なぜ実家にはたくさんのモノがあるのか 
 ついモノが増えてしまう親の心理と事情
 慣れ親しんだ使い勝手のよさ
 長年の習慣は簡単には変えられない
 「モノを粗末にしない」というしつけ
 豊かな時代の象徴と思い出
 モノ不足の経験と親の衰え


2章 生前整理は、親から子への引き継ぎに徹する
1 親が生きているうちにしておきたいこと 
 生前整理でモノを捨てる必要はない
 親は子どもの価値観を押しつけられると反発する
 生前に思い出のモノを親から引きはがす必要はない
 生前のコミュニケーションは、親からの引き継ぎ

2 モノの引き継ぎは昔話を聞くこと 
 引き継ぎをしていないと罪悪感が生まれる
 親にとって思い入れのあったモノを残すためには?

3 財産の引き継ぎは「相談」で 
 親の財産はどこに、どれだけあるのか
 財産の保管場所を聞き出す魔法のことば

4 気持ちの引き継ぎは遺族の心の切り替え 
 気持ちの引き継ぎができていないと実家の片づけに着手できない
 親自身はどんな葬儀を希望しているのか?
 せめてモノの引き継ぎがしてあれば気持ちの整理がつく

5 人間関係の引き継ぎは、まったなし
 緊急連絡先を聞いておく
 キーマンを押さえる
 親の住所録はどこにあるか

6 建物の引き継ぎで空き家にしない 
 売るのか、貸すのか、住むのか
 住んでいなくても維持にはコストが発生する
 建物の引き継ぎは空き家問題に直接かかわる



3章 実家の片づけができず、増える「空き家問題」
1 増え続けている空き家 
 放置された実家が空き家になる
 全面施行された「空家等対策の推進に関する特別措置法」

2 空き家が抱える問題【安全面から】 
 屋根から落ちてきそうなテレビアンテナ
 持ち主が気づかない危険が潜んでいる
 古い家屋には耐震性の問題がある

3 空き家が抱える問題【治安面から】 
 ゴミがゴミを呼び不法投棄の温床に
 不審火の火元になる危険
 泥棒に入られる、泥棒の物置にされる

4 空き家が抱える問題【資産価値の面から】 
 手入れをしていない空き家があると地価が下がる?
 更地にする、リフォームするという選択もある

5 ご近所は空き家をこう見ている 
 持ち主が思っている以上に、ご近所は空き家を気にしている
 空き家にせざるをえなかった背景は伝わらない
 実家を空き家にして、いいことは何もない

4章 プロが見た、空き家のままの実家のリアルな現場
1 老人ホームに入居中の空き家 
 空き家の持ち主はホームにいる親のまま
 いつかホームから帰ってくるかもしれないという思い

2 実家を空き家にしておきたい遺族の心理 
  自分が育った実家への愛着
  実家の建物そのものにも思い出がある
  近くに住んでいても実家は空き家になる

3 賃貸物件も空き家になることがある 
 空き家でも家賃は発生する
 空き巣に2度入られた賃貸の空き家
 モノであふれていた認知症の母の部屋

4 親が健在でも空き家になることがある 
 親が娘の家に同居する
 高齢者の引っ越しは慎重に

5 実家を空き家にする、片づけられないモノ
 専門的な研究資料は価値がわからない
 処分に困ったセミプロ画家の作品

6 親と離れて暮らす長男長女の事情 
 遠方から空き家の実家に通う遺族もいる
 長男長女が責任を感じてしまう

7 義理の兄弟姉妹は、案外冷静な視点をもっている 
 義弟の気遣いで空き家トラブルがなくなった
 空き家の実態を知っているからメンテナンスを続けた

8 亡くなる本人が生前整理をした事例
 自ら理想的な生前整理をした大学教授
 余命を知って、残す1パーセントを決めた男性
 誰にも迷惑をかけまいとした生前整理

5章 プロしか知らない、リアルな実家の片づけ実践ノウハウ
1 何年も空き家にしている実家の片づけの段取り 
 まずご近所にあいさつ、そして水道、電気の復旧
 はじめは玄関、次に床回り、自分の部屋
 スペースをつくることを意識する
 大きな家具をカラにしてどかしてしまう
 家の中が片づいていないと、建物の解体工事はできない

2 実家の片づけで起きるかもしれない危険
 注射針やガラスに注意
 転倒、落下の危険

3 捨ててはいけない大事なモノを見落とさない方法 
 なぜ家の中に現金を置くのかという理由から考える
  ていねいな業者でも100パーセントはない

4 遺品整理業者とのトラブルとは 
 料金と納期に関するトラブル
 捨てないでくれと頼んだモノを捨てられた

5 業者を選ぶ際に注意する点 
 捨てるだけなのか、すべてチェックするのか
 人の手間をどれだけかけるかで料金とスケジュールが決まる
 遺品整理業は生と死の中間に立つ仕事

おわりに 

Author description 著者情報

内藤久

さいたま市で遺品整理業を営む「遺品整理の埼玉中央」代表。1960年生まれ。京王プラザホテル、シェラトングランデトーキョーベイホテルを経て現職。今までの作業累計は約1650件。
著書に『もしものときに迷わない遺品整理の話』(SB新書)『親が死んだとき後悔する人、しない人の実家の片づけ』(経済界)がある。
詳しくはこちら

※1 店舗ごとの消費税の端数の計算方法の違いによっては、お会計額に誤差が生じる場合があります。