内側から見る創価学会と公明党

内側から見る創価学会と公明党

著 | 浅山太一
1100円 (税込) ※1

ページ数:274ページ
発売日:2017/12/14
ISBN:978-4-7993-2201-7

Product description 商品説明

創価学会が公明党の最大の支援団体であることは誰でも知っているが、では何のために支援しているのか、学会の外の人はもちろん、学会員もどれだけ意識しているだろうか?

戦後の学会の発展、公明党創設時の意図、政権与党となった現在までを辿り、「御本尊を広めるための政治進出」から「選挙を応援することが信仰の証」に至る変貌のプロセスを分析する本書は、内部だけで完結しがちな公明党=創価学会と、外部から罵倒するだけの社会とをつなぐ回路を構築する試みでもある。

「宗教社会学の視座による創価学会分析はここまで来ている」
島薗進氏(上智大学教授・東京大学名誉教授)

Index 目次

はじめに 創価学会、内から見るか? 外から見るか?
 創価学会をめぐる議論は称賛か罵倒かに引きさかれている
 「創価学会と公明党」というテーマについて、社会と学会がともに語る足場をつくる
 本書の目的と構成

第1章 創価学会と会社 戦後日本の都市に現れた「2つのムラ」
第1節 日本の高度成長は創価学会の功徳のおかげだった?
第2節 都市に生まれた「新しい村」
第3節 戦後最も成功した新興宗教としての会社
第4節 まとめ これからの創価学会研究について

第2章 隠語化とサブリミナル池田先生効果 創価学会サブカル漫画からみる公明党支援の語られ方
 公明党支援の理由は会員ごとに様々
 マンガから探る公明党支援の意味
 隠語化する公明党支援
 サブリミナル池田先生効果
 『聖教新聞』は「池田先生からのお手紙」
 公明党支援をめぐるダブル・バインド
 コラム 公明党を積極的に語るようになる『バリバリ君Jr.』

第3章 信仰の、信仰による、信仰のための政治 戸田城聖の時代
 創価学会は政治参加をどう意義づけたのか?
 「国立戒壇論」と戸田の政治的発言の「ヤバさ」
 僕らが選挙に出る理由
 第一段階 再建期
 第二段階 基本路線確立期
 第三段階 文化部設置と政治進出
 政党化への慎重な配慮
 まとめ 手段としての政治進出
 選挙の3つの効能
 政治進出の原初形態
 コラム 創価学会版シン・ゴジラ

第4章 組織中心主義の台頭 池田大作の時代
 創価学会の政治参加は「政教分離」=脱宗教化の方向に進んでいるのか?
 創価学会と公明党は一体不二
 選挙に疑問を起こすのは信心の弱い人
 選挙=公場対決論
 選挙de功徳
 公明党結成とその教理的位置づけ
 組織中心主義の台頭
 言論問題と池田大作の政教分離宣言
 政治団体化によって抱えた課題
 創価学会への知識人による批判の空疎
 公明党支援をめぐる争いへのシンプルな回答
 
第5章 創価学会は成仏しました ポスト池田時代の公明党支援の論理
 「創価学会の知的支柱」としての松岡幹夫
 存在論的平和主義とは何か
 組織中心主義の復活としての仏法優先原理
 創価学会は成仏しました
 もう一度、宗教政党へ
 小説『人間革命』の改訂が意味するもの
 ポスト池田時代の公明党支援の論理
 データで検証:存在論的平和主義
 政党支援と信仰を結びつけることが生み出す問題
 むすびにかえて

あとがき 異世界に転生したら親が創価学会のバリ活だった件

「創価学会と政治」関連年表

Author description 著者情報

浅山太一

1983年生まれ。神戸市在住。創価大学大学院文学研究科社会学専攻博士前期課程修了。書店員を経て、現在は出版社に勤務しながら、創価学会をめぐる社会学を研究している。戦後の日本社会と創価学会について論じたエッセイ「創価学会と会社」は、公開1ヶ月で6万ビューを突破した。
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