IT社会事件簿

IT社会事件簿

著 | 矢野直明
1210円 (税込) ※1

ページ数:280ページ
発売日:2015/2/26
ISBN:978-4-7993-1642-9

Product description 商品説明

インターネットの本格普及から20年・・・
あの事件は何を変えたのか?私たちはどう生きるか?

ドクター・キリコ、ウィニー、学校裏サイト、秋葉原無差別大量殺傷事件、ウィキリークス、アラブの春、リベンジポルノ、バカッター・・・・・・・


インターネットによるサイバー空間出現以降は、社会のありよう、大きくいえば、人類史さえ一変したと私は考えている。
1995年に黎明期を迎えたインターネットは今では生活に必要不可欠な存在となり、サイバー空間の影響力は強まった。さらに、「アラブの春」や東日本大震災などの争乱や災害をきっかけに、ソーシャルメディアが一層躍進。
インターネットの本格普及から20年が経った今、われわれば、サイバーリテラシーを身につけ、サイバー空間と現実世界の関係をきちんと把握し、この社会でどう生きていけばいいのかを考える必要がある。

サイバーリテラシー3原則
 1.サイバー空間には制約がない
 2.サイバー空間は忘れない
 3.サイバー空間は「個をあぶり出す」


本書は、1998年に起きた衝撃のドクター・キリコ事件や、現在のネット風評被害につながる東芝アフターサービス事件から、近年の北朝鮮サイバー攻撃疑惑まで、インターネットが引き起こした国内外の代表的事件事故23件を選んで、その概要をなるべく正確に記録、あわせて若干のコメントや当時の貴重な資料を添えて、そこから、これからのIT社会を豊かなものにするための教訓を引き出そうとしたものである。
携書化にあたり、最新5件のトピックスについてあとがきで解説を加えている。
これらの事件を概観するだけで、インターネットおよびサイバー空間の登場が、現代IT社会に大きな、しかも特異な影を投げかけていることが、あらためてよくわかるだろう。
本書に取り上げた国内外の事件事故は、その大いなる参考になってくれると期待している。

Index 目次

はじめに

PARTⅠ 突如現れたサイバー空間が新たな事件を生んだ
-青酸カリをめぐるドクター・ キリコ事件
-東芝アフターサービス事件
-出会い系サイトをめぐる事件多発
-自殺サイトをめぐる集団自殺多発
-小学6年生による同級生殺害事件

PARTⅡ 社会構造の根幹を揺るがす
-ウィニーによる情報漏洩と開発者の逮捕¥
-みずほ証券の株誤発注事件
-ライブドアと村上ファンド

PARTⅢ 現実が蝕まれ、 混迷深まる
-学校裏サイトやプロフ子どもたちの情報発信といじめ
-秋葉原無差別大量殺傷事件
-三菱UFJ証券社員による顧客情報持ち出し
-検察官によるフロッピーディスクのデータ改竄
-尖閣諸島沖衝突事件の映像流出

PARTⅣ 足元に押し寄せてきた危険
-東日本大震災とソーシャルメディア
-サイバー攻撃&アノニマス&サイバー戦争
-ツイッターによる安易なつぶやき
-大津市のいじめと結婚詐欺&殺人
-グーグルサジェストの悲劇
-遠隔操作ウイルスで誤認逮捕

PARTⅤ 世界を変容させるソーシャ ル メディアの力
-クリントン・スキャンダル
-ウィキリークスによる情報暴露
-アラブの春
-米政府による大規模諜報活動告発

PARTⅥ 未来を生きるためのサイバーリラテシー
-IT社会が抱える問題点
-IT社会の難点と懸念

おわりに

『IT社会事件簿』関連年表
『IT社会事件簿』携書版あとがき

Author description 著者情報

矢野直明

サイバーリテラシー研究所代表。1966年に朝日新聞入社。1988年、『ASAHIパソコン』を創刊して初代編集長。『月刊Asahi』編集長を経て、1995年から出版局デジタル出版部長兼『DOORS』編集長。2002年に朝日新聞を退社後、サイバーリテラシー研究所を開設、持論のサイバーリテラシー普及に取り組む。慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所、明治大学法学部、情報セキュリティ大学院大学、サイバー大学IT総合学部などで教職につく。主な著書に『マス・メディアの時代はどのように終わるか』(洋泉社)、『インターネット術語集』、『インターネット術語集Ⅱ』(以上、岩波新書)、『サイバーリテラシー概論』、『総メディア社会とジャーナリズム』(2009年度大川出版賞受賞)、『情報文化論ノート』(以上、知泉書館))。林紘一郎氏との共著に『倫理と法』(産業図書)。
サイバーリテラシー研究所 www.cyber-literacy.com/
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