みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと。

みんな違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと。

著 | 岩井俊憲
1650円 (税込) ※1

発売日:2022/8/26
ISBN:978-4-7993-2896-5

Product description 商品説明

(「はじめに」より抜粋)
アドラー心理学が、今の多様化し、フラット化した職場にこそ役に立つと私が思う理由は、大きく三つあります。

①アドラー心理学は「横の関係」を大切にしている
アドラー心理学では、人間関係を「横の関係」でみなすことを大切にしています。
「上下関係」で人間関係をとらえることは、精神的な健全さを失うものと見ているのです。
人間に「役割の違い」はあったとしても、人間に「上下」はないと考えます。
親子関係、教師と生徒、カウンセラーとクライアントでも「上下関係」ではなく、「同じ人間」「フラットな関係」ととらえるのです。
これは会社組織でも、もちろん同じです。
「リーダーと部下の関係は、役割の違いはあるけれど、人間の尊厳においては違いがない」とみなします。
今は、あなたがリーダーで、部下は立場上、部下であるけれども、上下関係ではなく、役割の違いにすぎないのです。
フラット化した今の職場にとって、とても合った考え方といえます。
上下関係の中で「上から言うのは避けたい」「引っ張るのが苦手」という人は、その姿勢のままでいいのです。

②アドラー心理学は「建設的」という視点を大切にしている

アドラー心理学では、ものごとを「正しい/間違っている」「良い/悪い」といった視点で判断するよりも、「建設的/非建設的」といった視点を大事にしています。
アドラーは、著書の中で盛んに「useful」という言葉を使っています。この「useful」を、私は基本的に「建設的」と訳していますが、「有益な」「役に立つ」という日本語にも変換できます。「便利な」「メリットがある」と言うこともできるでしょう。
この「建設的」「有益」「役に立つ」という視点をアドラー心理学では最重要視しているのです。

リーダーなら、部下同士の考え方が合わない、意見がぶつかる場面に立ち合うこともあるでしょう。価値観が多様化した今なら、なおさらです。
「価値観の違い」「考え方の違い」は、時に「正しさ」の衝突を生みます。
いきすぎると、お互いの意見の正しさを主張し合って、不毛な争いに発展することも少なくありません。
そんなときにこそ、この「建設的」「有益」の視点を大切にしてほしいのです。
部下同士の意見が違っても、どちらかを「裁かない」、部下の考え方が「違うな」と感じても、「正さない」、お互いに価値観の違いがあっても「批判しない」。
「今から、目的のため、未来に向かって、何ができるか」の解決策をリーダーも部下もお互いに考え、話し合う。
こうした姿勢が大切なのです。
意見の違いに対して、意見をじっくり聞くよりは、「これからどうするか」を話し合おうとします。
「気持ちを汲む」よりも「解決策を話し合う」のです。
人によってはちょっとドライに思う人もいるかもしれません。
しかし、価値観が多様化し、正解を出しづらい今、とても大切な姿勢だと思います。

③アドラー心理学は「共同体・社会への貢献」を大切にしている

さらに、アドラー心理学は、「共同体」の視点をとても大事にします。
「共同体」とは、「人間の複数体」の意味で、家庭や会社、地域社会、国家のことなどです。
先ほど「建設的」「有益」という視点が大切だと言いました。
しかし、これには「自分にとって」だけではなく、「チームにとって」「会社にとって」が加わるのです。
自分が所属するチームや会社にとって、「建設的かどうか」「有益かどうか」が重要なのです。
つまり、アドラー心理学は、「チーム」「組織」をとても大事にする心理学なのです。

Index 目次

1章 「建設的」な視点をもつ
2章 価値観をチューニングする
3章 部下の言動に反応しすぎない
4章 安心・信頼できる職場をつくる
5章 目的・目標を掲げ続ける

Author description 著者情報

岩井俊憲

1947年、栃木県生まれ。早稲田大学卒業。1985年、有限会社 ヒューマン・ギルドを設立。代表取締役。
中小企業診断士、上級教育カウンセラー、アドラー心理学カウンセリング指導者。
ヒューマン・ギルドでカウンセリング、カウンセラー養成や公開講座を行うほか、企業・自治体・教育委員会・学校から招かれ、カウンセリング・マインド研修、勇気づけ研修、リーダーシップ研修や講演を行っている。「勇気の伝道師」をライフワークとしている。
『人を育てるアドラー心理学』(青春出版社)ほか、著書多数。
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