広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。

広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。

著 | 本田哲也
著 | 田端信太郎
1650円 (税込) ※1

ページ数:252ページ
発売日:2014/7/30
ISBN:978-4-7993-1525-5

Product description 商品説明

『アナと雪の女王』は、なぜ1000万人を動かしたのか?
LINEは、なぜ4億ユーザーの心をつかんだのか?
誤発注されたプリンは、なぜ完売したのか?

“戦略PR”の第一人者とLINE大ブレイクの仕掛人が考える
「情報爆発・消費者主導の時代に、人はどうすれば動くのか?」


「テレビや新聞に広告を打てば、自社商品やサービスはもっと売れるのに!」
「ソーシャルメディアでクチコミを巻き起こせばヒット間違いなし!」
「広告宣伝費を使ってキャンペーンを張れば、知名度は確実に高められる」

そんな期待を持っている人がいたら、そうしたことはいったんあきらめたほうがいいかもしれません。

インターネットの普及などにより流通する情報量が爆発的に増える一方、生活者はネットやHDDレコーダーなどを活用し、自分で情報を選択するようになっています。そんななか、旧来のマス広告やメディア露出では、昨今、人は動かなくなっています。

本書では、企業発信の情報よりも、売るための世論=空気をつくることが大事と説く『戦略PR』がベストセラーとなった本田哲也氏と、数々のメディア立上げに携わり、現在大ブレイク中のコミュニケーションアプリLINE仕掛人としても知られる“メディア野郎”田端信太郎氏がタッグを結成。大々的な広告キャンペーンやメディア展開をせずに人を動かすことに成功した事例を、1000人、1万人、10万人、100万人、1000万人、1億人、10億人と、スケールごとに分析。生協のプリン誤発注からアナと雪の女王、LINEまで、そのヒットの秘密を探っていきます。

広告・メディア業界人はもちろん、企業経営者、マーケティング担当者も必読の一冊。

「人を動かせない時代」に「人を動かす」ヒントがここにある!

Index 目次

まえがきにかえて  田端信太郎

PART1 「たくさんの人に見てもらえるほどよい」は本当か?――田端信太郎

・ソーシャルメディア、クロスメディア……流行に踊らされるな!
・「メディア横断×リーチ志向」は誤りだ――「リーチ」と「精度」の関係
・シャープやソニーの凋落は広告会社のせいか?
・旧来型の広告は、なぜ効かなくなったのか?
・同じTVドラマを生で観るのと、録画再生で観るのとでは、何が違う?
・「東芝日曜劇場」の終わり――広告「枠」の重要性は失われた
・情報爆発時代において主導権を持つのは「受け手」
・演説ではなく会話を。事前にすべてをコントロールしようとする発想をあきらめる
・消費者を狙いどおりに動かそうという魂胆はダサい!?
・アンコントロールを受け入れる――身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ
・「あと残り何ヤード?」――ゴルフクラブ選択とメディア選択の共通点

PART2 なぜ、人は「動く」のか?――1000人から10億人まで、スケールごとに考える――田端信太郎+本田哲也

【1000人を動かす】
case1 電子図書館プロジェクトを支えた800人のボランティア
case2 プリン約4000個を誤発注、ツイッターの呼びかけで完売

【1万人を動かす】
case1 1万5000人の読者を擁する有料メールマガジン
case2 フェイスブックのイベント招待ミス! 見知らぬ若者4000人が襲来
case3 49カ国、2万人以上が参加するラブレターボランティア

【10万人を動かす】
case1 1秒で14万3199ツイート。ツイッターの世界記録を更新した「バルス祭り」
case2 余命数ヶ月からのドナー探し。15万人以上がサイトを訪れ、2万人以上が骨髄バンクに登録
case3 ファンクラブ会員数は約2万2000人。年間8億円を売り上げるカリスマ添乗員 

【100万人を動かす】
case1 1日約100万人に「ネスカフェ」を広めるアンバサダー(大使)たち
case2 温水洗浄便座普及率全国ナンバー1の富山県、県内の31万世帯に設置
case3 100万人規模の市場を生み出す「サロネーゼ」という新しい生き方

【1000万人を動かす】
case1 東京マラソンでブーム再燃。日本のランニング人口は1000万人を突破
case2 劇団四季「ライオンキング」の総観客動員数は約909万人
case3 「女子旅」の代名詞。累計販売部数950万を超えた女性向け国内旅行ガイドブック

【1億人を動かす】
case1 1000億円市場に成長するハロウィン。認知度はほぼ100%に
case2 2億人以上のインド人男性の生活習慣を変えたカミソリ

【10億人を動かす】
case1 ユーザー数4億7000万人を達成し、10億人を目指す「LINE」
case2 11億人を動かす「世界最小の国」の戦略

PART3 「人を動かす」ことをあきらめない――本田哲也

・「人を動かせない時代」に「人を動かす」とはどういうことか?
・人を動かす新しい方法論。戦略PR=「空気づくり」
・1000万人が動いた『アナと雪の女王』
・人を動かす3つの要素「心・技・体」
「心」――“ココロの沸点”を発見せよ
「技」――“最適な技の組み合わせ”を策定せよ
「体」――“ココロの沸点”を体験・体感させよ
人を動かすエコシステム――入れ子の構造で考える
人を動かす戦略はこう立案する「5つのステップ」
目安としてオススメしたいキーナンバー「4000」「20」「3」
あきらめたほうがいいことと、あきらめないほうがいいこと

Author description 著者情報

本田哲也

本田事務所代表取締役、PRストラテジスト
「世界でもっとも影響力のあるPRプロフェッショナル300人」に『PRWEEK』誌によって選出されたPR専門家。1999年に世界最大規模のPR会社フライシュマン・ヒラードに入社。2006年にブルーカレント・ジャパンを設立し代表に就任。2009年に『戦略PR 空気をつくる。世論で売る』(アスキー新書)を上梓。P&G、花王、ユニリーバ、サントリー、トヨタ、資生堂、ロッテ、味の素など国内外の企業との実績多数。2019年より株式会社本田事務所としての活動を開始。著書に『その1人が30万人を動かす!』『ナラティブ・カンパニー』(東洋経済新報社)、『広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。』(共著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)などがある。国連機関や外務省のアドバイザー、Jリーグのマーケティング委員などを歴任。海外での活動も多岐にわたり、世界最大の広告祭カンヌライオンズでは、公式スピーカーや審査員を務めている。公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会(PRSJ)理事。
詳しくはこちら

田端信太郎

LINE株式会社 上級執行役員 法人ビジネス担当。
1975年石川県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。株式会社リクルートにてフリーマガジン「R25」の立上げを行う。2005年、株式会社ライブドアに入社。ライブドアニュースの責任者を経て執行役員メディア事業部長となり、ライブドアのメディア事業の再生をリード。2012年、NHN Japan株式会社(2013年LINE株式会社に商号変更)執行役員に就任。広告事業部門を統括。2014年、上級執行役員 法人ビジネス担当に就任。著書に『MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体』(宣伝会議)がある。
詳しくはこちら

※1 店舗ごとの消費税の端数の計算方法の違いによっては、お会計額に誤差が生じる場合があります。