急成長企業を襲う7つの罠

急成長企業を襲う7つの罠

著 | 水谷健彦
1650円 (税込) ※1

ページ数:200ページ
発売日:2014/10/16
ISBN:978-4-7993-1574-3

Product description 商品説明

『社長失格』著者 板倉雄一郎氏推薦!
“失敗の当事者でなければわからない罠はまだまだある。
しかし、本書に書かれていることくらいは知っておかなければ、その土俵にすら上がれないだろう“

仕事の意義を見失う社員、優秀すぎる新入社員をコントロールできない中間管理職、有名企業出身の中途社員の早期離職、決断できない若手リーダー……
これらの、好調な業績・高揚感の影で鳴り響く不協和音を放置すると、成長の停滞、業績の下降を招きます。

リンクアンドモチベーション取締役として同社の急成長(創業から8年での上場、13年で従業員1300人まで成長)を目の当たりにし、多くのクライアント企業の組織コンサルティングを手がけてきた著者が語る、ベンチャー企業関係者必読の書。

<7つの罠>
1 拡大の熱量に依存する
2 頭の切れすぎる部下のマジック
3 中間管理職の評価を見誤る
4 ブランドとスペック重視の盲目採用
5 戦略遂行を阻む心理的バイアス
6 若手社員を惑わすテクニカルスキルの幻想
7 リーダー育成を遅らせる形骸化した権限委譲

<あの企業はこうして乗り越えた!実例付き>
・株式会社ネクスト
・株式会社サイバーエージェント
・面白法人カヤック
・ビルコム株式会社
・株式会社ファインドスター
・株式会社Speee
・株式会社ビスリーチ

Index 目次

はじめに
 ○7つの罠=企業が必ず直面する「成長痛」
 ○成長し続けるための組織戦略とは

第1章 拡大の熱量に依存する
Case1 好調な数字に惑わされ、メンバーのモチベーション管理が疎かになる
 ○仕事のやりがいを見失う部下たち
 ○素晴らしい商品と顧客、そして仲間......何の不満があるのか?
 ○数字の魔力に惑わされる管理職
 ○日々の仕事と仕事の意義とつなげられない
 対策 メンバーの「働く理由」を見極め、ミッションを策定する
 ○部下の「働く理由」を見極める
 ○ミッションを策定する
Case2 社員数の増加にともない、役割を安易に新設する
 ○急増する社員
 対策 本人へ成長への努力を要望し続ける
Case3 「自分たちは凄い」「特別な存在だ」という選民思想の発生
 対策 一喝して正す姿勢を明確にし、倫理観を共有する次世代リーダーを育成する
第1章まとめ
あの企業はこうして乗り越えた! 株式会社ネクストの場合

第2章 頭の切れすぎる部下のマジック
Case4 急激な採用ブランドの向上により、「優秀すぎる人材」をマネジメントできず翻弄される
 ○背伸びしてでも採用すべきフェーズ
 ○採用での「オーバートーク」が組織のエネルギーになる
 ○優秀すぎる部下に翻弄される中間管理職
 ○なめられる中間管理職と不満を募らせる部下
 ○褒められたい気持ちのゆくえ
 ○急成長企業で求められる曖昧耐性
 対策 確固たる軸を持ち、部下と向き合う
 ○管理職に明確な経営の判断軸を提供する
第2章まとめ
あの企業はこうして乗り越えた! 株式会社サイバーエージェントの場合

第3章 中間管理職の評価を見誤る
Case5 上司の顔色ばかり伺う「ヒラメ型管理職」を高く評価してしまう
 ○部下を疲弊させる「ヒラメ型管理職」は急成長企業にも存在する
 対策 ヒラメ型管理職を見抜き、管理職に求めるものを明確に示す
 ○ヒラメ型管理職の見抜き方
 ○客観的な指標で評価する機会をつくる
 ○管理職に求めるものを明示する
 ○マネジメントに求める能力を階層ごとに分類する
 ○ローテーションを活用し、コンセプチュアルスキルを強化する
 ○360度調査でネガティブフィードバックを担保する
第3章まとめ
あの企業はこうして乗り越えた! 面白法人カヤックの場合

第4章 ブランドとスペック重視の盲目採用
case6 中途採用者の不活性・早期離職
 ○有名企業出身者からの応募
 対策 価値観の共有に力を入れ、採用戦略を明確に策定する
 ○「有名企業出身」を過大評価しない
 ○1 候補者の評価にゲタをはかせる「認知的不協和の解消」をやめる
 ○2 候補者の経験やスキルを因数分解し、正しく評価する
 ○3 採用プロセスの段階から価値観共有を徹底し、共感者のみ仲間に加える
 ○採用戦略を明確にする
第4章まとめ
あの企業はこうして乗り越えた! ビルコム株式会社の場合

第5章 戦略遂行を阻む心理的バイアス
Case9 長期的視点よりも短期的視点に意識が傾いてしまう[近視眼バイアス]
 ○感情で動く人間たち
 ○「近視眼バイアス」とは
 ○「経営者」と「中間管理職」と「現場」は見ているものが違う
 ○ビジネスモデルの確立と目先の売上獲得
 対策 長期的な視点を持たざるを得ないルールを導入する
 ○近視眼バイアスにルールで抵抗する
Case10 都合のよい参照点を設定し、そことの比較に甘んじる[参照点バイアス]
 ○都合よく設定される「参照点バイアス」
 対策 過去(前年比など)を参照点とせず、自社の先を行く企業を参照点に設定する
Case11 組織の雰囲気に影響され、マイナスムードに流れる[同調性バイアス]
 ○急成長企業で気をつけるべき「同調性バイアス」
 対策 表彰と抜擢を正しく運用することでプラスの同調性を引き出す
Case12 成功体験にとらわれ、変化への発想が乏しくなる[現状維持バイアス]
 ○急成長という成功体験が生む「現状維持バイアス」
 対策 外部の視点を定期的に入れる
第5章まとめ
あの企業はこうして乗り越えた! ファインドスターの場合

第6章 若手社員を惑わすポータブルスキルの幻想
Case13 成長意欲旺盛な新卒社員が「どこでも通用する専門能力」を求めて離職する
 ○会社や仕事には満足しているのに……
 対策 ポータブルスキルの概念の理解とその強化を組織戦略とする
 ○「ポータブルスキル」の重要性を伝える
 ○「ポータブルスキル」の強化を支援する
第6章まとめ
あの企業はこうして乗り越えた! 株式会社Speeeの場合

第7章 リーダー育成を遅らせる形骸化した権限委譲
Case14 自分で決断できる人材が育たない
 ○決断できない次世代リーダーたち
 ○葛藤経験の圧倒的な差
 ○面接で不合格を出せない面接官
 対策 決断する機会を多く与え、葛藤と向き合う練習をさせる
 ○100万円の予算を預けて好きなようにやらせる
 ○値引き権限を与える
 ○いったん任せたら、上司は口を出さない
 ○事業の戦術や組織課題の葛藤に向き合わせる
第7章まとめ
あの企業はこうして乗り越えた! 株式会社ビズリーチの場合

おわりに

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※1 店舗ごとの消費税の端数の計算方法の違いによっては、お会計額に誤差が生じる場合があります。