経営の定石の失敗学

経営の定石の失敗学

著 | 小林忍
1760円 (税込) ※1

ページ数:324ページ
発売日:2016/12/23
ISBN:978-4-7993-2018-1

Product description 商品説明

◎日本企業には意外な失敗パターンがある!
 企業再生コンサルタントとして、著者は、経営危機に陥った日本企業を、内側から見てきました。長年の経験から、危機にある企業の「意外な共通点」が見えてきたと言います。

 共通点1:圧倒的な成功を収めた時期がある。
 共通点2:「定石」と言われるセオリーを経営に取り入れている。
 共通点3:落とし穴(=失敗パターン)にはまり、業績を落とした。

 失敗の原因が「経営の定石」にあったことが表に出ることは、まずありません。
 そこで、本書では、著者が実際に見た企業の失敗事例を「架空の会社」として例示し、徹底検証すると同時に、失敗の予防法と対処法を明らかにします。

◎危険な10の「経営の定石」とは…?
  著者が見た企業は、10の定石のどれか(もしくは複数)に熱心に取り組んでいました。

 1 経営コックピット
 2 俊敏な経営
 3 リーダーシップ
 4 ワイガヤ
 5 現場主義
 6 コミットメント経営
 7 モチベーション経営
 8 選択と集中
 9 ポートフォリオ経営
 10 花形製品

 本書では、それぞれが「なぜ、どのように、失敗につながるのか」「どう予防し、どう対処すべきか」を掘り下げていきます。

◎現場リーダー、ミドルマネジメントから経営者まで

 失敗パターンは、組織によって生み出されるものです。
 経営者が失敗パターンを心得る必要があると同時に、本部スタッフから現場社員までが、それぞれ心得ておくべきことがあります。
 華麗な成功事例から学ぶだけでなく、過去の失敗を知り、自社がそれを繰り返さないようにすることは、現場から経営者まで、全員が取り組むべきことです。

◎トップ経営者・コンサルタントから推薦続々!

「真実を口にする勇気」を持つべしとのメッセージは、大事な示唆を与えてくれている。
みずほ銀行 執行役員 有馬充美

現場を知り抜く著者が、幅広い読者に向けて、丁寧に処方箋を綴った一冊。
アイスタイル 取締役CFO 菅原敬

本書は深い実体験に基づき「失敗学」を教えてくれる。ケガをしないよう理解しておこう。
プレセナ・ストラテジック・パートナーズ 創業者 高田貴久

個社、個人の立場に即した現実解を提示する「究極の実践書」。
グロービス・キャピタル・パートナーズ CSO 高宮慎一

鋭い切り口を提示しつつ、企業経営の本質を考えることを読者に迫る。
アーサー・D・リトル・ジャパン マネージングパートナー日本代表 原田裕介

本書は、まさに私の問題意識を捉えたものだ。若手から経営者まで、ぜひ読み込んでほしい。
山本国際マーケティング研究所 代表 山本学

Index 目次

第1章 会社はどのように傾くのか──「経営の定石」10の失敗
1 「経営コックピット」の失敗 
2 「俊敏な経営」の失敗
3 「リーダーシップ」の失敗
4 「ワイガヤ」の失敗
5 「現場主義」の失敗
6 「コミットメント経営」の失敗
7 「モチベーション重視経営」の失敗
8 「選択と集中」の失敗
9 「ポートフォリオ経営」の失敗
10 「花形製品」の失敗

第2章 危険な10の定石──危機の予兆と処方箋
1 経営コックピット──詳細な会議資料に死角はないですか?
2 俊敏な経営──「速いだけの経営」になっていませんか?
3 リーダーシップ──発揮のしかた、間違えてませんか?
4 ワイガヤ──なぜそうなるのですか?
5 現場主義──視野狭窄・部分最適になっていませんか?
6 コミットメント経営──コミットするべきは誰ですか?
7 モチベーション経営──働きがい重視は本当に社員のためですか?
8 選択と集中──これぞ〝特効薬〟と思っていませんか?
9 ポートフォリオ経営──本当にリスクが分散できていますか?
10 花形商品経営──甘やかし過ぎてはいませんか?

第3章 失敗を予防する・失敗に対処する
◎経営者のあなたに心得ていただきたい3つのこと
◎本社部門のあなたにやっていただきたい3つのこと
◎現場のあなたに心得ていただきたい3つのこと
◎最後に──「経営の定石」との付き合い方の3つの要点

Author description 著者情報

小林忍

日本電気株式会社(NEC)シニアエグゼクティブ。
1963年秋田県秋田市生まれ。京都大学経済学部卒。英国政府より1991年度Foreign and Commonwealth Office Scholarshipを得て、英国立Warwick大学にて、MSc. in Economics(経済学修士)取得。
日本銀行、メーカーでの実業経験(通計15年)とアーサー・D・リトル社等におけるコンサルティング業界での経験(同16年)を併せ持ち、報告書を書くことではなく、実際に顧客企業で変革の動きが出ることを企図したコンサルティングに注力してきた。特に近年は、大手監査法人系ファームのパートナー(共同経営者)として、著名企業数社の事業再生を中心に活動し、パートナーとしての4年間で約40億円の収益を獲得する等、顧客企業の経営に深く関与して経営破たんの回避、再成長への道筋付け等に尽力した。
現在は、再びメーカーに戻り、NECにて事業開発(M&A戦略の実行推進)を担当。なお、本書は早稲田大学商学学術院非常勤講師として、2016年度春学期事業再生論を共同担当した際の講義内容を下敷きにしている。
著書に『経営イノベーション 成功の法則』(共著、ダイヤモンド社)。
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※1 店舗ごとの消費税の端数の計算方法の違いによっては、お会計額に誤差が生じる場合があります。