リベラルアーツの学び方 エッセンシャル版

リベラルアーツの学び方 エッセンシャル版

著 | 瀬木比呂志
1650円 (税込) ※1

ページ数:272ページ
発売日:2018/1/26
ISBN:978-4-7993-2210-9

Product description 商品説明

独学でリベラルアーツを身につけるための
戦略的かつ具体的な方法、そして必修のリベラルアーツを
元エリート裁判官が完全解説した話題の書が
エッセンシャル版として読みやすくリニューアル!


日本の裁判所の腐敗を告発し、大きな話題を呼んだ『絶望の裁判所』で知られ、
現在は作家活動と並行して明治大学法科大学院で教鞭を執る瀬木氏は、
現代の日本社会にはびこる根源的問題として「リベラルアーツの不足」を指摘。
そして、大学教育では身につかないそれを独学で手に入れるための
技術の全貌を自ら解説すべく書かれたのが、本書「リベラルアーツの学び方」である。

第1部「なぜ、リベラルアーツを学ぶ必要があるのか」において
「タコツボ型の「知識」から横断的な「教養」へ」
「固有の「生」の形と結び付いた教養」
「自分で課題(アジェンダ)を設定する能力」
など8つの視点からリベラルアーツを学ぶ意味を解説した上で、
第2部「リベラルアーツを身につけるための基本的な方法と戦略」において、
「批評的・構造的に物事をとらえる」
「作品と対話し、生き生きとしたコミュニケーションを図る」
「歴史的・体系的な全体像の中に位置付ける」
といった6つの基本的な方法、および
「情報収集と情報処理をどのように行うか?」
「情報とアイディアをどのようにストックするか?」
など4つの実践のためのスキル・ヒントを詳細に解説。

そして第3部「実践リベラルアーツ――何からどのように学ぶのか?」において、
第1部、第2部の内容を前提としながら、
自然科学から社会・人文科学、芸術にいたるまで、
重要分野ごとの学び方を詳細に解説しつつ、
学ぶべき対象としての書物リストを紹介。

なぜ、現代の若者は新しいものを生み出すのが苦手なのか?
なぜ、日本のビジネスパーソンは仕事以外の会話や付き合いを楽しめないのか?
なぜ、日本の国家や企業は根本的な改革ができないのか?

長く停滞の時代にある日本において
一人ひとりが自分の頭で考え、主体的に行動していくための
「最強の武器」が、ここにある。


*本書は、オリジナル版『リベラルアーツの学び方』(2015年5月発売)の
本論部分にあたる第1部・第2部と、
各論に当たる第3部の概論部分・書物リストのみに絞り、
四六判サイズで読みやすく再編集したものです。

Index 目次

はしがき リベラルアーツをあなたのものに

第1部 なぜ、リベラルアーツを学ぶ必要があるのか?

1 リベラルアーツは、単なる知識の蓄積、教養のための教養ではない
2 タコツボ型の「知識」から横断的な「教養」へ
3 ファッションではなく身につき使いこなせる教養
4 固有の「生」の形と結び付いた教養
5 自分で課題(アジェンダ)を設定する能力
6 理論の裏付けのある実践
7 リベラルアーツは最も有効な投資
8 リベラルアーツによって可能になる仕事の質や生き方の深化

第2部 リベラルアーツを身につけるための基本的な方法と戦略

第1章 基本的な方法

1 批評的・構造的に物事をとらえる
2 作品と対話し、生き生きとしたコミュニケーションを図る
3 歴史的・体系的な全体像の中に位置付ける
4 視点を移動し、橋をかけ、共通の普遍的な問いかけを知る
5 ある分野の方法をほかの分野に転用する
6 自己を相対化・客観化して見詰める

第2章 実践のためのスキルとヒント

1 情報収集と情報処理をどのように行うか?
2 情報とアイディアをどのようにストックするか?
3 収集、蓄積した情報からどのようなものを生み出したいのか?――機能性とコスト
4 書物や作品のコレクションを作ることにはどんな意味があるのか?

第3部 実践リベラルアーツ――何からどのように学ぶのか?

第1章 自然科学とその関連書から、人間と世界の成り立ちを知る

1 生物学――人間の動物との連続性を明らかにする
2 脳神経科学――人間の認識と思考の本質を明らかにする
3 精神医学関連――仮説に基づき治療を行い人間精神を解明する
4 自然科学のそのほかの分野――世界の成り立ちを明らかにする
5 まとめ

第2章 社会・人文科学、思想、批評、ノンフィクション――批評的・構造的に物事をとらえる方法を学ぶ

1 哲学――考えるための技術、方法
2 社会・人文科学、思想――物事を構造的に大きく把握する視点
3 批評――定点としてとった視点からの対象の客観的理解・分析
4 ノンフィクション――世界、人間の多様性と共通性
5 まとめ

第3章 芸術――物事や美に関する深い洞察力を身につける

1 文学――アクチュアルな状況や時代との切実な接触の感覚
2 映画――強靱な知性と洗練されたポップ感覚の融合
3 音楽――自由と可能性の音楽としてのロックとジャズ、作曲家の「声」を伝えるクラシック
4 漫画――批評的精神とポップ感覚を兼ね備えた大衆芸術
5 広い意味での美術――視覚的な美意識の核を形作る
6 まとめ

あとがき リベラルアーツが開く豊かな「知」の世界

Author description 著者情報

瀬木比呂志

一九五四年名古屋市生まれ。東京大学法学部在学中に司法試験に合格。一九七九年以降裁判官として東京地裁、最高裁等に勤務、アメリカ留学。並行して研究、執筆や学会報告を行う。二〇一二年明治大学法科大学院専任教授に転身。民事訴訟法等の講義と関連の演習を担当。著書に、『絶望の裁判所』、『ニッポンの裁判』(ともに講談社現代新書)、『民事訴訟の本質と諸相』、『民事保全法〔新訂版〕』、『民事訴訟実務・制度要論』(いずれも日本評論社、最後のものは近刊)等多数の一般書・専門書のほか、関根牧彦の筆名による『内的転向論』(思想の科学社)、『心を求めて』、『映画館の妖精』(ともに騒人社)、『対話としての読書』(判例タイムズ社)があり、文学、音楽(ロック、クラシック、ジャズ等)、映画、漫画については、専門分野に準じて詳しい。
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