超訳 ヴィトゲンシュタインの言葉

超訳 ヴィトゲンシュタインの言葉

編訳 | 白取春彦
1870円 (税込) ※1

ページ数:272ページ
発売日:2014/8/26
ISBN:978-4-7993-1542-2

Product description 商品説明

 それまでの哲学をひっくり返した天才、ヴィトゲンシュタイン。
 難解と言われる彼の文章に『超訳ニーチェの言葉』の白取春彦が挑み、
 読者の視点を変え、人生と世界が新しく見えてくる鮮烈な言葉を誕生させた。

「きみがいいと思ったら、それでいい。誰かから何と言われようと、事実が変わるわけじゃない」
「きみ自身がきみの世界だ。きみの生き方で、きみの世界はいくらでもよくなっていく」
「内心や胸の奥の気持ちといったものがそれほど重要なのだろうか。その人の表情や態度に表れているものよりも、本当に重要だと考えていいのだろうか」

Index 目次

1 考えることについて
001 他の誰も自分のようには考えてくれない           
002 きみがいいと思ったら、それでいい
003 比べるのは悪い癖だ  
004 考えるとは、映像をつくり出すこと             
005 わたしたちは論理的に考えるが、考えたことが正しいとは限らない    
006 わたしたちには直線的に考える癖がある
007 別のルールで考えろ          
008 つまらない考えに揺さぶられていないか?
009 難問は雑草のように根こそぎ引き抜け           
010 常識の中に逃げるな          
011 本当に理解するには生活経験が必要だ        
012 因果論を捨てよ                    
013 求められているのは「論理的に正しい答え」ではなく「現実に通用する答え」だ
014 問題は必ず解決できる                
015 理解とは見晴らしのよさのこと
016 「たら、れば」で考えることから悲劇が始まる           
017 虚栄心が思考を妨げる                  
018 思考は特別なものではない                   
019 帰納法を過信するな                 
020 「考える」ということにも人それぞれ違う解釈がある       
021 比喩が考え方を束縛する
022 知識を疑い、自分でとことん考えよ             
023 思考とは記号を並べ替えること           
024 「知っている」と思えば進歩は止まる           
025 哲学は難しくない。混乱しているだけだ             
026 哲学の矛盾と謎が人を魅きつける        
027 哲学とは整理整頓だ            
028 現実と思っているものは想像にすぎない 
029 わたしたちは単純な思いこみに満ちている         
030 人はみな自分の感性と考え方の囚人だ    
031 検証せずに確信していることが多くないか?      
032 答えがあるから問いができる                 
033 どのように考えようと、物事は無関係に動くものだ 
034 多くの人はゲームの枠の中で生きている             
035 自分のとらえ方次第で古いものも新鮮になる       
036 誤りから貴重なものを汲みとれ             
037 「信念」や「確信」を疑え               
038 判断には物差しが必要               
039 わかりやすい説明とは細かい説明ではない
040 人それぞれ解釈がまるで違う           
041 経験とは解釈のこと                   
042 「思い出」とは、今の自分からの記憶への反応だ 
043 恋しているのは現実の相手ではない                
044 人が見ているのはそのものではなく解釈だ 
045 相手そのものではなくイメージについて考えているだけだ
046 確信とは、根拠もなく信じること         
047 知識とは、ただ信じていることにすぎない    
048 常識は過去の経験からできている               

2 言葉について
049 言葉の意味とはありきたりの意味のこと             
050 言葉の意味は人によって違う
051 意味は言葉の中に元々あるのではなく、人によって与えられる
052 同じ言葉でも人によって中身は違う              
053 言葉の意味を変えるのは一人ひとりだ          
054 一つの言葉が多くの意味を持つ                  
055 きみの表現が下手なのではなく、言葉自体に限界があるのだ
056 言葉に表現できないものは思考ではない
057 言葉の裏側でより多くのことが語られている             
058 沈黙している人に言いたいことがないと思ってはいけない  
059 イメージは言葉に乗せ切れない             
060 言葉がなければ考えることはできない              
061 すべての言葉に魂がある                  
062 愛という言葉はわからないからこそ魅力的な謎になる        
063 概念の言葉にだまされるな                
064 行動が伴わない言葉は、ただの音声にすぎない       
065 言葉は行為だ                     
066 言葉を豊かにすれば、それだけ世界は広くなる
067 時には言葉で表現できないこともある
068 言葉ではなく沈黙によって表現できる           
069 絵は言葉だ                         
070 簡潔な文章とは短い文章のことではない     
071 「信じよ」ではなく「愛せ」          
072 神を信じるのに証拠は必要ない
073 説得に見えない説得の方法
074 うまく伝わらないなら言い方を工夫せよ          
075 言葉を革新すれば世界も変わる  
076 暴力の世界すなわち辞書                 
077 言葉には辞書に載っていない意味がたくさんある 
078 「幸せだ」と言える人は確かに幸せだ   
079 どんな言葉も生活の状況とともに覚え込まれる    
080 無意味は無価値ではない         
081 「いい」「美しい」は誰かの注意を引くために使う言葉
082 「なぜ」「どうして」は不安の言葉      
083 感嘆の言葉が多い人は表現に乏しい
084 規律はゲームのルールにすぎない     

3 心について
085 自分自身をごまかすな          
086 怒りは自分自身を傷つける            
087 怒りたくないなら自分を丸ごと変えるしかない    
088 相手の立場にはなりきれない              
089 他人の痛みは本当にはわからない          
090 表情や態度が明瞭な人ほど理解を得られる 
091 他人の誤りを拡大するな            
092 他人への嫌悪は自分自身への嫌悪 
093 愛は実験できない                      
094 愛とは相手を操作することではない         
095 愛こそが幸福そのもの                
096 隣人愛も利己心を免れない            
097 善は美、美は善
098 善悪は結果ではなく行為そのものの中にある     
099 苦しむのなら、善に加担して苦しみたい    
100 悪があるからこそ、善がある          
101 「本当に欲しいもの」は別にある 
102 心配事は平然と引き受けよ                
103 願望に虚栄心は混じっていないか?           
104 とことん正直になれないのは虚栄心が強いから   
105 虚栄心が行為を汚す                
106 虚栄心が混じると仕事は価値を失う
107 人に負けたくないのは虚栄心が大きいからだ    
108 慢心は失敗を招く                   
109 他人をうらやむな                
110 罪はさまざまに自分を痛めつける     
111 独創性とは、新しい土地あるいは新しい種子        
112 本能は理性に勝る
113 誰もが人生の悩みを抱えている            
114 自尊心は身体に支えられている          
115 子どもには悩み苦しむことも必要だ            
116 功名心がきちんと考えることを妨害する         
117 愛国心は「愛国」への愛着にすぎない        
118 眼が何かを表しているのではなく、見る者が眼に意味づけしているのだ
119 意識は他人に丸見えになっている
120 気分と感覚はまったくの別物                
121 気分は考え方次第で変えられる               
122 「信念」「希望」「期待」という言葉を使う人は逆境にある  
123 動機や理由は後づけの説明にすぎない
124 内心は本当に重要なのか?             
125 信仰が人を幸せにするのは、人への恐怖感がなくなるからだ
126 神の罰を恐れるのは信仰心ではなく恐怖心だ

4 人生について
127 勇気なくして生きていくことはできない          
128 この人生を勇猛果敢に闘え        
129 自分をだますのは難しい                 
130 きみの生き方が世界そのものだ              
131 きみの人生に制限はない                
132 今できることをさっさとやれ               
133 情熱だけが生活を変えることができる          
134 不快さもこの世界からのプレゼント       
135 そんな小さなことに振り回されて人生の大部分を使ってしまっていいのか?
136 みんなに合わせなくていい                
137 小さなことにギスギスするな              
138 互いに許すことで生きていける               
139 どのように生きるのかを考え続けよ         
140 尊敬されるのではなく愛されるように     
141 迷ったら自然から学べ                  
142 因果の法則などありえない        
143 運命という言葉に呪縛されるな            
144 自分の仕事ができるという恵み             
145 仕事は人に割り振るより自分でやるほうが簡単だ
146 損得で人生の決断をするな             
147 生きることは想像よりもずっと真剣なことなのだ
148 人生を変えたいなら仕事でも環境でもなく態度を変えよ     
149 キリスト教とは、生き方を変えること            
150 心地よい生き方は正しい生き方ではない        
151 問題を解決したいなら、生き方を変えよ
152 自分は日々コロコロ変わっている     
153 よく死ねるように今を生きよ          
154 後悔が死を恐ろしいものにする           
155 多くの人が選ぶ道は安易な道だ          
156 他人の好意なしには生きていけない      
157 人生については正確に問うことも答えることもできない    
158 人生の問題は思わぬ形で解かれる
159 人生の問題は最高の科学者でも解けない   
160 時間の少なさを嘆くな         
161 どんな苦しい生活にも、美しい光が灯っている 
162 人生は不条理ではない  
163 人生は汽車ごっこと同じだ     
164 人生というゲームのルールは参加しながら学ぶしかない 
165 可能性は本当に実行するまで現実にはならない       
166 人生の問題は科学と言語の論理の外にある         

5 人間について
167 自分が正しいと思い込んでいる人は怠け者だ       
168 体の感覚のほうが信念より事実に近い           
169 行ないが人を表す   
170 弱さとは苦しみを受けとろうとしないこと   
171 苦しみよりも安楽を求めるのが弱さだ
172 人助けは自分が困らない程度にしかしないものだ  
173 人間は誰しも自分に甘く、都合のいい考え方をする      
174 ゲームには参加する人の精神が現れる      
175 人は自分が何者かを知らない               
176 まっとうに生きるのは他の人のため         
177 人は好きなものにしょっちゅう触れていたがる
178 「ものわかりのいい人」が本当にわかっているかどうかはわからない 
179 多くの人の視線が注がれたものが価値を生む       
180 人は一本の雑草さえ自分の力でつくることはできない    
181 顔は「魂」だ                      
182 絶望している人は自分の判断が正しいと信じ込んでいるだけだ  
183 休日は自分の仕事をぼんやりと遠くから眺めてみよう    
184 行動に理由はない                  
185 解釈の違いは人生経験から生まれる 
186 似たような生活をしている人の倫理観は一致する       
187 女性は教育係としての男性を必要とする場合がある  
188 目ではなく感覚で見ている     
189 才能とは泉のようなもの                 
190 才能が人にわかるようではまだ薄っぺらだ       
191 天才は光を一点に集中させる               
192 時代の先行者はやがて時代に追い越される
193 他人と自分を分ける心から憎しみが生まれる       
194 敵方の旗を燃やしても気休めにしかならない   

6 世界について
195 世界とは、人や物がさまざまに関わっている事実のこと
196 世界の創造より世界の持続のほうが大きな奇蹟だ   
197 自然は自然法則を知らない                 
198 因果の法則は人間がひねり出したものにすぎない      
199 自然法則はしょせん人の言葉にすぎない  
200 科学信仰は世界を退屈にする              
201 迷信は不安や恐れから生まれ、宗教は深い信頼から生まれる  
202 娯楽から学ぶこともできる                
203 ほんの小さなウソでも、決して真実ではない        
204 ありふれたものに神秘を見出せ   
205 人生と世界の本当の謎は日常の中にひそんでいる 
206 偶然などというものは存在しない             
207 可能性は現実ではない                   
208 時間は流れるものではない                
209 人それぞれの背景によって体験は全然違うものになる 
210 体罰は腹立ちを物にぶつけるのと同じだ   
211 力づくでは植物の芽は出ない
212 哲学は詩のように書くことしかできない         
213 美しい薔薇は汚物の中から芽吹く             
214 センスだけでは芸術は生み出せない           
215 古典作品は太陽のように沈んでは昇る
216 神の命令は理由のない掟だ                
217 神はそばにいなくても確かに存在する           
218 聖書の真偽は科学的真偽とは関係ない           

7 自己について
219 自分をありのままに見る勇気が必要だ          
220 自分を新しくすれば取り巻く世界も変わる        
221 世界を変えたいなら自分を変えよ             
222 他人に影響された自分は元に戻す必要がある    
223 自分を商品にするな       
224 空想は決して実現しない                 
225 自分を引き受けるしかない                
226 自分が思う自分の性格は他人が見ている自分の性格とは違う 
227 相手を理解したいなら、相手の中に自分を見つけよ  

Author description 著者情報

白取春彦

青森市生まれ。ベルリン自由大学で哲学・宗教・文学を学ぶ。哲学と宗教に関する解説書の明快さには定評がある。
主な著書にミリオンセラーとなった『超訳ニーチェの言葉』のほか、『頭がよくなる思考術』『独学術』『完全版 仏教「超」入門』(以上ディスカヴァー刊)、『この世に「宗教」は存在しない』(ベスト新書)、『「考える力」トレーニング:頭の中の整理法からアイデアの作り方』(知的生きかた文庫)がある。
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